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基本教義
縁起 四諦 八正道
三法印 四法印
諸行無常 諸法無我
涅槃寂静 一切皆苦
波羅蜜
人物
釈迦 十大弟子 龍樹
信仰対象
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ダンマパダ(法句)
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ミリンダ王の問い
他、各種の経・論・律
■ 大衆部 前3世紀
摩訶僧祇律
■ 説一切有部 前2世紀
十誦律
発智論 前1世紀
婆沙論 2世紀
倶舎論 4世紀
■ 化地部
五分律
■ 法蔵部
四分律
■ 経量部 3世紀
成実論 4世紀
■ 分別説部 (南伝仏教)
清浄道論 5世紀
大乗
初期
般若(>理趣)前1世紀-1世紀
般若心
維摩 1世紀
法華(>観音)1世紀
(法華三部)
華厳(>十地) 2世紀
浄土三部 2世紀
(無量寿・観無量寿・阿弥陀)
■馬鳴
大乗起信論 2世紀
■ 龍樹・中観派
中論 3世紀
百論 3世紀
十二門論 3世紀
大智度論 3世紀
十住毘婆沙論 3世紀
中期
勝鬘 3世紀
如来蔵
涅槃 4世紀
金光明 4世紀
仁王 4世紀
楞伽 4世紀
解深密 4世紀
大乗阿毘達磨 4世紀
■ 唯識派(瑜伽行派)
瑜伽師地論 4世紀
摂大乗論 4世紀
唯識三十頌 4世紀
成唯識論 6世紀
弥勒三部 4世紀-5世紀
(成仏経・下生経・上生経)
薬師 5世紀
地蔵 5世紀
後期(金剛乗)
大日三部(真言三部)7世紀
蘇悉地 7世紀
大日(毘盧遮那) 7世紀
金剛頂(>理趣)7世紀
無上瑜伽 8世紀-11世紀
秘密集会 8世紀
呼金剛 9世紀
勝楽 9世紀
時輪 11世紀
仏教(ぶっきょう、Buddhism)は、インドの釈迦(ゴータマ・シッダッタ、あるいはガウタマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。キリスト教・イスラム教と並んで世界三大宗教のひとつ(信仰のある国の数を基準にした場合)で、一般に仏陀(目覚めた人)の説いた教え、また自ら仏陀に成るための教えであるとされる。
目次
1 教義
1.1 世界観
1.1.1 因果論
1.1.2 仏教と神
1.2 苦、その原因と解決法
1.2.1 四諦
1.2.2 八正道
1.2.3 中道
1.3 仏教の存在論
1.3.1 無常、苦、無我
1.3.2 縁起
1.3.3 空
1.3.4 妙覚
2 実践
2.1 三宝への帰依
2.2 五戒
2.3 戒律
2.4 禅
3 歴史
3.1 仏教の伝播と大乗の成立
4 分布
4.1 言語圏
4.2 信徒数
5 宗派
5.1 部派仏教
5.2 大乗仏教
5.3 密教
6 文化
6.1 仏像・念仏
6.2 格式
7 脚注
8 関連項目
9 外部リンク
編集 教義
編集 世界観
編集 因果論
物事の成立には原因と結果があるという因果論を原則として、生命の行為・行動(思考・感情も含まれる)にはその結果である果報が生じるとする業論があり、果報の内容如何により人の行為を善行と悪行に分け(善因善果・悪因悪果)、人々に悪行をなさずに善行を積むことを勧める。また個々の生に対しては業の積み重ねによる果報である次の生、すなわち輪廻転生を論じ、世間の生き方を脱して涅槃を証さない(悟りを開かない)限り、あらゆる生命は無限にこの輪廻を続けると言う。輪廻・転生の思想はインド由来の宗教や哲学に普遍的にみられる要素だが、不滅の魂の存在ではなく「空」の概念に基づいている点が、仏教以前の思想・哲学における輪廻概念とは大きく異なっている(釈迦が輪廻に基づいて教義を説いたのは当時のインド社会における「方便」にすぎないとし、輪廻論を否定する仏教徒もいる)。
編集 仏教と神
仏教における神の扱いは、人間などと同じ生命(有情)の一種という位置づけであり、厳密には仏教徒の間で神々は帰依の対象とはならない。本来は何かに対する信仰という形すらない宗教であった。時代が下るにつれて開祖である仏陀、また経典に登場する諸仏や菩薩に対する信仰を帯びるようになるが、根本的にはイスラム教のような信仰対象に対する絶対服従を求める態度は持たない。仏教における信仰は帰依と表現され、他宗教の信仰とは意義が異なっており、たとえば修行者が守るべき戒律を保つために神や霊的な存在との契約をするという考えも存在しない。ただしこれらの内容は、民間信仰においては様子が一変していることが多く、それが仏教を分かりづらくする原因の一つとなっている。
編集 苦、その原因と解決法
仏教では生きることの苦から脱するには、真理の正しい理解や洞察が必要であり、そのことによって苦から脱する(=悟りを開く)ことが可能である(四諦)とする。そしてそれを目的とした出家と修行、また出家はできなくとも善行の実践を奨励する(八正道)。
このように仏教では、救いは超越的存在(例えば神)の力によるものではなく、個々人の実践によるものと説く。すなわち、釈迦の実体験を最大の根拠に、現実世界で達成・確認できる形で教えが示され、それを実践することを勧める。
なお、釈迦は現代の宗教が説くような「私を信じなければ不幸になる。地獄に落ちる」という類の言説は一切しておらず、死後の世界よりもいま現在の人生問題の実務的解決を重視していた。即ち、苦悩は執着によって起きるということを解明し、それらは正しい行ない(八正道)を実践することによってのみ解決に至るという極めて常識的な教えを提示することだった[1]。
編集 四諦
詳細は「四諦」を参照
編集 八正道
詳細は「八正道」を参照
編集 中道
詳細は「中道」を参照
編集 仏教の存在論
詳細は「無常」、「無我」、「五蘊」、「名色」、「業」、「縁起」をそれぞれ参照
仏教そのものが存在を説明するものとなっている。変化しない実体を一切認めない、とされる。また、仏教は無我論および無常論である[2] とする人もおり、そういう人は、仏教はすべての生命について魂や神といった本体を認めないとする。そうではなくて釈迦が説いたのは「無我」ではなくて「非我」である(真実の我ではない、と説いたのだ)とする人もいる。衆生(生命・生きとし生けるもの)と生命でない物質との境は、ある存在が識(認識する働き)を持つか否かで区別される。また物質にも不変の実体を認めず、物理現象も無常、すなわち変化の連続であるとの認識に立つ。物質にも精神にも普遍の実体および本体がないことについて、「行為はあるが行為者はいない」などと説明されている。
人間存在の構成要素を五蘊に分ける。これは物理作用と4種類の心理機能のことで、物理と精神との二つで名色とも言う。 これらはブッダの死後、ブッダの言葉を研究したアビダルマ(対法)の研究者たちによって分類されたものであり、ブッダ自身が説かれた説では無いと言われている。
猶、仏教には魂の存在を肯定する宗派もあれば、肯定も否定もしない宗派もあれば、否定的な宗派もある[3]。世界の諸宗教は概して魂の存在を認めているのだが、仏教は宗教にしては珍しく霊魂に対して否定的な見解を示す宗派も存在する。その理由については様々な説明がありうるが、ひとつには、釈迦がある男に尋ねられた際の話が元になっているとする人もいる。
その男は釈迦に、この宇宙はどうやって出来ているのか、人間はどこから来て、死んだらどこに行くのか、霊魂はあるのか、死後の世界はあるのか、極楽や地獄はあるのか、等と尋ねてみた所、釈迦は、「自分はそうした質問には答えない、お前は目の前で毒矢に当たって苦しんでいる男がいるのに、その毒矢がどこから飛んで来たのか、その毒は何なのか、その毒矢は誰が放ったのか、そういうことを訊くのか、そんなことよりも、目の前で毒矢に当たって苦しんでいるその男を救ってあげることの方が大事ではないか」と説いたという(毒矢の喩え 『マッジマ・ニカーヤ』(中部経典)第63経「Cula-Malunkyovada Sutta」(小マールンキャ経))。
この思想は釈迦の「無記」の思想とも言われている。仏教では、根本教義において一切魂について説かなかったとし、それに習う形でそういう質問については一切答えない宗派もあり、やがて後代になるといつのまにか「無記」でもなく、「仏陀は霊魂の存在に否定的な見解を示したのだ」と解釈する宗派も出てきた。
編集 無常、苦、無我
詳細は「無常」、「苦 (仏教)」、「無我」をそれぞれ参照
仏教の教えの特徴として、三法印(3つの根本思想)がある。(三法印に一切皆苦を付加し、四法印とする経典もある)
諸行無常 - 一切の形成されたものは無常であり、縁起による存在としてのみある
諸法無我 - 一切の存在には形成されたものでないもの、アートマンのような実体はない
涅槃寂静 - 苦を生んでいた煩悩の炎が消え去り、一切の苦から解放された境地が目標である
一切皆苦 - 一切の形成されたものは、苦しみである
編集 縁起
詳細は「縁起」を参照
以下にその関係を整理された十二支縁起を示す。
無明(現象が無我であることを知らない根源的無知)
行(潜在的形成力)
識(識別作用)
名色(心身)
六入(六感覚器官)
触(接触)
受(感受作用)
愛(渇愛)
取(執着)
有(存在)
生(出生)
老死(老いと死)
これはなぜ「生老病死」という苦のもとで生きているのかの由来を示すと同時に、「無明」という条件を破壊する事により「生老病死」がなくなるという涅槃に至る縁起を示している。
編集 空
詳細は「空 (仏教)」を参照
編集 妙覚
空の概念よりも根本的な思想にして、インドの釈尊が菩提樹の下で悟ったとされる境地。
詳細は「妙覚」を参照
編集 実践
この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
編集 三宝への帰依
詳細は「三宝」、「帰依」をそれぞれ参照
編集 五戒
詳細は「五戒」を参照
編集 戒律
詳細は「戒律」を参照
編集 禅
詳細は「禅」を参照
編集 歴史
仏教は、約2500年前(紀元前5世紀)にインド北部ガンジス川中流域で、釈迦が提唱し、発生した(初期仏教)。他の世界宗教とは異なり、自然崇拝や民族宗教などの原始宗教をルーツに持たない。当時のインドでは祭事を司る支配階級バラモンとは別に、サマナ(沙門)といわれる出身、出自を問わない自由な立場の思想家、宗教家、修行者らがおり、仏教はこの文化を出発点としている。発生当初の仏教の性格は、同時代の孔子などの諸子百家、ソクラテスなどのギリシャ哲学者らが示すのと同じく、従来の盲信的な原始的宗教から脱しようとしたものと見られ、とくに初期経典からそのような方向性を読み取れる。当時の世界的な時代背景は、都市国家がある程度の成熟をみて社会不安が増大し、従来のアニミズム的、または民族的な伝統宗教では解決できない問題が多くなった時期であろうと考えられており、医学、農業、経済などが急速に合理的な方向へと発達し始めた時期とも一致している。
釈迦が死亡(仏滅)して後、直ぐに出家者集団(僧伽、サンガ)は個人個人が聞いた釈迦の言葉(仏典)を集める作業(結集)を行った。これは「三蔵の結集(さんぞうのけちじゅう)」と呼ばれ、マハーカッサパ(摩訶迦葉尊者)が中心になって開かれた。仏典はこの時には口誦によって伝承され、後に文字化される。釈迦の説いた法話を経・律・論と三つに大きく分類し、それぞれ心に印しているものを持ち寄り、仏教聖典の編纂会議を行った。これが第一回の三蔵結集である。
仏滅後100年ごろ、段々と釈迦の本心や、釈迦の説いた経・律・論というものが分からなくなり、間違ったりして、その間に色々の異見が生じて岐れるようになってきた。その為に釈迦の説法の地であるヴァイシャリーで、第二回の三蔵の結集を行い、釈迦の教えを再検討する作業に入った。この時、僧伽は教義の解釈によって上座部と大衆部の二つに大きく分裂する(根本分裂)。時代とともに、この二派はさらに多くの部派に分裂する(枝末分裂)。この時代の仏教を部派仏教と呼ぶ。
編集 仏教の伝播と大乗の成立
南アジア、西アジア方面への仏教伝播
東南アジア、東アジア方面への仏教伝播
部派仏教の上座部の一部は、スリランカに伝わり、さらに、タイなど東南アジアに伝わり、現在も広く残っている(南伝仏教)。
それから又しばらくして、紀元前約3世紀の半ば頃に、仏教史上名高いアショーカ王が第三回の結集をパータリプトラ城(華氏城)で行った。この頃に文字が使われ出し、今までの口伝を基に出来たのが文字で書かれた経典・転籍である。その文字は北インドに広まったのがサンスクリット文字、南の方に発達したのがパーリ語である。パーリ語はセイロンを中心としている。そこで仏典がサンスクリットで書かれたものとパーリ語で書かれたものと二種類出てきた。因みに近来、このサンスクリットの頃の仏典を日本語訳する作業を行った人物に、中村元がいる。
紀元前後、在家者と釈迦の墓(仏塔、ストゥーパ)の守護者たちの間から、出家することなく在家のままでも仏となる教え(大乗仏教)が起こる。この考え方は急速に広まり、アフガニスタンから中央アジアを経由して、中国・韓国・日本に伝わっている(北伝仏教)。
7世紀ごろベンガル地方で、ヒンドゥー教の神秘主義の一潮流であるタントラ教と深い関係を持った密教が盛んになった。この密教は、様々な土地の習俗や宗教を包含しながら、それらを仏を中心とした世界観の中に統一し、すべてを高度に象徴化して独自の修行体系を完成し、秘密の儀式によって究竟の境地に達することができ仏となること(即身成仏)ができるとする。密教は、インドからチベット・ブータンへ、さらに中国・韓国・日本にも伝わって、土地の習俗を包含しながら、それぞれの変容を繰り返している。
8世紀よりチベットは僧伽の設立や仏典の翻訳を国家事業として大々的に推進、同時期にインドに存在していた仏教の諸潮流を、数十年の短期間で一挙に導入した(チベット仏教)。その後チベット人僧侶の布教によって、チベット仏教はモンゴルや南シベリアにまで拡大していった。
仏教の教えは、インドにおいては上記のごとく段階を踏んで発展したが、近隣諸国においては、それらの全体をまとめて仏説として受け取ることとなった。中国および中国経由で仏教を導入した諸国においては、教相判釈により仏の極意の所在を特定の教典に求めて所依としたり、特定の行(禅、密教など)のみを実践するという方向が指向されたのに対し、チベット仏教では初期仏教から密教にいたる様々な教えを一つの体系のもとに統合するという方向が指向された。
現在の仏教は、かつて多くの仏教国が栄えたシルクロードが単なる遺跡を残すのみとなったことに象徴するように、大部分の仏教国は滅亡し、世界三大宗教の一つでありながら仏教を主要な宗教にしている国は少ない。7世紀に唐の義浄が訪れた時点ですでに発祥国のインドでは仏教が廃れており、東南アジアの大部分はヒンドゥー教、次いでイスラム教へと移行し、東アジアでは、中国・北朝鮮・モンゴル国では共産化によって宗教が弾圧されて衰退しているが、モンゴルでは民主化によりチベット仏教が復権しているほか、中国では沿海部を中心に復興の動きもみられる。韓国は儒教を尊重した李氏朝鮮による激しい弾圧により、寺院は山間部に残るのみとなった。大韓民国成立後はキリスト教の勢力拡大が著しく、キリスト教徒による排仏運動が社会問題になっている。ベトナムでは共産党政権により宗教の冷遇はされたものの、仏教がベトナム戦争勝利に大きな役割を果たしたこともあって組織的な弾圧を受けることなく、一定の地位を保っている。仏教が社会において主要な位置を保っているのは、仏教を国教または国教に準じた地位としているタイ・スリランカ・カンボジア・ラオス・ブータン、土着の信仰との混在・習合が顕著である日本・台湾・ベトナムなどである。しかし他の国では、近年でもアフガニスタンでタリバーンによる石窟爆破などがあり、中国(特にチベット自治区)・ミャンマー・北朝鮮では政権によって、韓国ではキリスト教徒によって、仏教に対する圧迫が続いている。
しかし発祥国のインドにおいては、アンベードガルにより、1927年から1934年にかけて仏教復興及び反カースト制度運動が起こり、20万あるいは50万人の民衆が仏教徒へと改宗した。また近年においてもアンベードカルの遺志を継ぐ日本人僧・佐々井秀嶺により運動が続けられており、毎年10月には大改宗式を行っているほか、ブッダガヤの大菩提寺の奪還運動や世界遺産への登録、仏教遺跡の発掘なども行われるなど、本格的な仏教復興の機運を見せている。
各地域の仏教については以下を参照。
紀元前5世紀頃 - インドで仏教が開かれる(インドの仏教)
紀元前3世紀 - セイロン島(スリランカ)に伝わる(スリランカの仏教)
紀元後1世紀 - 中国に伝わる(中国の仏教)
4世紀 - 朝鮮半島に伝わる(韓国の仏教)
538年(552年) - 日本に伝わる(日本の仏教)
7世紀前半 - チベットに伝わる(チベット仏教)
11世紀 - ビルマに伝わる(東南アジアの仏教)
13世紀 - タイに伝わる(東南アジアの仏教)
13~16世紀 - モンゴルに伝わる(チベット仏教)
17世紀 - カスピ海北岸に伝わる(チベット仏教)
18世紀 - 南シベリアに伝わる(チベット仏教)
編集 分布
インドネシアのボロブドゥール寺院遺跡群に残る仏像
日本の法隆寺。7世紀の北東アジアの仏教寺院の代表的なものである
編集 言語圏
伝統的に仏教を信仰してきた諸国、諸民族は、経典の使用言語によって、サンスクリット語圏、パーリ語圏、漢訳圏、チベット語圏の四つに大別される。パーリ語圏のみが上座部仏教で、のこる各地域は大乗仏教である。
サンスクリット語圏
ネパール、インド(ベンガル仏教、新仏教等)
パーリ語圏
タイ、ビルマ、スリランカ、カンボジア、ラオス等。
漢訳圏
中国、台湾、韓国、日本、ベトナム等。
チベット語圏
チベット民族(チベット、ブータン、ネパール、インド等の諸国の沿ヒマラヤ地方に分布)、モンゴル民族(モンゴル国、中国内蒙古ほか、ロシア連邦のブリヤート共和国)、満州民族、テュルク系のトゥヴァ民族(ロシア連邦加盟国)等。
編集 信徒数
各大陸の仏教徒数は次のとおり。要出典
アジア - 4億人
南北アメリカ - 360万人
ヨーロッパ - 180万人
オセアニア - 40万人
アフリカ - 8万人
このように、世界宗教とはいえ、アジア(特に東アジア・東南アジア)に片寄って分布している。
仏教徒が1千万人以上いる国は次のとおり。
中国 - 1億人
日本 - 9千万人
タイ - 6千万人
ベトナム - 4千万人
ミャンマー - 3800万人
スリランカ - 1400万人
カンボジア - 1200万人
韓国 - 1100万人
(英語版 Buddhism by countryより - 現時点は違う数値を示している)
編集 宗派
釈迦以後、インド本国では大別して「部派仏教」「大乗仏教」「密教」が時代の変遷と共に起こった。
編集 部派仏教
詳細は「部派仏教」を参照
アビダルマ仏教とも呼ばれる。釈迦や直弟子の伝統的な教義を守る保守派仏教。教義的な特徴として釈迦が死際に弟子達に残した自灯明・法灯明の教えが根底にある。 仏滅後100年頃に戒律の解釈などから上座部と大衆部に分裂(根本分裂)、さらにインド各地域に分散していた出家修行者の集団らは、それぞれに釈迦の教えの内容を整理・解析するようになる。そこでまとめられたものを論蔵(アビダルマ)といい、それぞれの論蔵を持つ学派が最終的におおよそ20になったとされ、これらを総称して部派仏教という。このうち現在まで存続するのは上座部(分別説部、保守派、長老派)のみである。古くはヒンドゥー教や大乗仏教を信奉してきた東南アジアの王朝では、しだいにスリランカを起点とした上座仏教がその地位に取って代わるようになり、現在まで広く根付いている(南伝仏教)。部派仏教は、かつて新興勢力であった大乗仏教からは自分だけの救いを求めていると見なされ小乗仏教(小さい乗り物の仏教)と蔑称されていた[4]。
上座部仏教の目的は、個人が自ら真理(法)に目覚めて「悟り」を得ることである。最終的には「自分として執着している自我(アートマン)は実体ではない(無我)」と覚り、苦の束縛から解放されること(=解脱)を求めることである。一般にこの境地を涅槃と呼ぶ。上座部仏教では、釈迦を仏陀と尊崇し、その教え(法)を理解し、禅定などの実践修行によってさとりを得、煩悩をのぞき、輪廻の苦から解脱して涅槃の境地に入ることを目標とする。
編集 大乗仏教
詳細は「大乗仏教」を参照
大乗仏教とは、他者を救済せずに自分だけで彼岸(悟りの世界)へは渡るまいとする菩薩行を中心に据えた仏教である。出家者中心のものであった部派仏教から、一般民衆の救済を求めてインド北部において発生したと考えられている。ヒマラヤを越えて中央アジア、中国へ伝わったことから北伝仏教ともいう。おおよそ初期・中期・後期に大別され[5]、中観派、唯識派、浄土教、禅宗、天台宗などとそれぞれに派生して教えを変遷させていった。
大乗仏教では、悟りを得ることはこの世の全てのもの(無常なもの)は空であること(色即是空)を知る手段に過ぎないとし、空を五感で体得することを最終的な目標とする。空は十二支縁起に説明される煩悩と潜在力(業)を捨て去ることで得られるという。
さらには自身の涅槃を追求するにとどまらず、苦の中にある全ての生き物たち(一切衆生)への救済に対する誓いを立てること(=誓願)が主張される。さらに、道元のいう「自未得度先度佗(じみとくどせんどた)」(『正法眼蔵』)など、自身はすでに涅槃の境地へ入る段階に達していながら仏にならず、苦の中にある全ての生き物たち(一切衆生)への慈悲から輪廻の中に留まり、衆生への救済に取り組む面も強調・奨励される。
編集 密教
詳細は「密教」を参照
後期大乗仏教とも。インド本国では4世紀より国教として定められたヒンドゥー教が徐々に勢力を拡張していく。その中で部派仏教は6世紀頃にインドからは消滅し、7世紀に入って大乗仏教も徐々にヒンドゥー教に吸収されてゆき、ヒンドゥー教の一派であるタントラ教の教義を取り入れて密教となった。すなわち密教とは仏教のヒンドゥー化である。
密教の修行は、口に呪文(真言、マントラ)を唱え、手に印契(いんげい)を結び、心に大日如来を思う三密という独特のスタイルをとった。曼荼羅はその世界観を表わしたものである。教義、儀礼は秘密で門外漢には伝えない特徴を持つ。秘密の教えであるので、密教と呼ばれた。
「秘密の教え」という意味の表現が用いられる理由としては、顕教が全ての信者に開かれているのに対して、灌頂の儀式を受けた者以外には示してはならないとされた点で「秘密の教え」だともされ、また、言語では表現できない仏の悟り、それ自体を伝えるもので、凡夫の理解を超えているという点で「秘密の教え」だからだとも言う[6]。
編集 文化
編集 仏像・念仏
ガンダーラ仏像
初期仏教では、具体的に礼拝する対象はシンボル(菩提樹や仏足石、金剛座)で間接的に表現していたが、ギリシャ・ローマの彫刻の文明の影響もあり、紀元前後にガンダーラ(現在のパキスタン北部)で直接的に人間の形の仏像が製作されるようになった。これは、一説では釈迦亡き後の追慕の念から念仏が起こり、さまざまな三昧へと発展する過程で、その拠りどころとして発達したと考えられている。現在は如来・菩薩・明王・護法善神など、さまざまな礼拝対象がある。一般的な仏教(顕教)では、仏像自体は宗教的シンボルとしてのみ意義がある。
しかし後期大乗仏教の『大毘盧遮那成仏神変加持経』(大日経)では、本尊という概念を導入し、自身と一体になる対象として扱われる。
真言門の菩薩行を修する諸菩薩を令て、本尊の形を観縁せしむるが故に、即ち本尊の身を以て自身と為す。
– 説本尊三昧品第二十八
編集 格式
仏教には明確な格式がある。頂点から如来>菩薩>明王>天である。
如来(悟りを開いた存在。奈良の大仏[大日如来]や鎌倉の大仏[阿弥陀如来]などが有名)
菩薩(如来の次の地位にあるが修行中の存在。観音様やお地蔵様などが有名)
明王(如来の分身とも言われる怒顔の仏。不動明王や金剛夜叉明王などが有名)
天部(護法善神。仏を守る役目。毘沙門天や韋駄天が有名)
編集 脚注
^ 高橋紳吾 『超能力と霊能者-叢書 現代の宗教<8>』 岩波書店、1997年、215-216頁。ISBN 4000260782。
^ http://repo.lib.ryukoku.ac.jp/jspui/handle/10519/102 参照。仏教は実体的な我(アートマン,आतमन्)を論理的に否定する。それは、「常住であるなら、変化しない。それゆえに人が行為をしても、それの変化は認められないから、行為が無意味となってしまう」という理由である。これは後に大乗仏教の「根本中頌」(龍樹作)第24章にも概ね伝承された考え方である。 五蘊を離れて「我」が存在しない理由は以下の通りである。 まず、目の不自由な方には、目の見える人が見るようには、外界の対象が見えない。 それは、「目」という感覚器官の働きが有るか、無いかの違いによる。 普通は認識することは出来ないが、目という「感覚器官」が存在するであろう、ということが「推理」によって知られるわけである。 しかし「我」にはそのようなことはない。 ゆえに「我」は存在しない。
^ これについて近年、日本の仏教各宗派に対しアンケート調査が行われたことがあり、結果は存在を認める宗派、肯定も否定もしない宗派、否定する宗派の割合が同程度で、見解がバラバラだった。
^ 「小乗仏教」という呼び名は大乗仏教からの一方的な蔑称であること、また大乗勃興当時のその批判対象は説一切有部が中心であったことが知られてきたため、南伝仏教の実際が知られてきた近年ではむやみに使用されることはなくなってきている。大乗経典群が指している「小乗」の語は当時の部派仏教を指したものであって、大乗仏教が北伝を開始した時点でその蔑視の対象はすでに滅んでいた。したがって存続中の何らかの宗派・学派に対して小乗の語を当てるのは誤用であり、蔑称であるためカテゴライズとしても適切な語ではない。
^ 中村元・三枝充悳『バウッダ――仏教』(小学館 1987年、小学館ライブラリー 1996年、講談社学術文庫、2009年12月)
^ 『哲学・思想事典』
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